肥満への効果 研究報告 Anti-obesity

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内臓脂肪を減らす杜仲茶

内臓脂肪が問題にされる理由

脂肪組織はエネルギーを蓄積する場所と考えられていましたが、最近、さまざまな物質を分泌する分泌臓器であることが解明されてきています。
分泌される物質の中には血液を固まりやすくするもの、血圧を上げるものなど動脈硬化を促進する因子が多く、内臓脂肪は特にこれらの物質を分泌しやすいために要注意なのです。
一方で、動脈硬化を予防したり、インスリンの働きを良くする生理活性物質・アディポネクチンは、内臓脂肪が減少すると分泌量が増加します。したがって、内臓脂肪を減らすことが、メタボリックシンドロームの根本的な改善・予防策となるのです。

内臓脂肪の生活習慣病へのリスク

アディポネクチンの効果

杜仲茶「アスペルロシド」が内臓脂肪を減らす

栄養過多・運動不足などによる内臓脂肪の蓄積は、メタボリックシンドロームの最も重要な要素と考えられています。内臓脂肪は皮下脂肪とは違い、胃や腸といった内臓周辺に溜まる脂肪のことです。杜仲茶やアスペルロシドは、摂取し続けると内臓脂肪そのものを減少・小型化し、肥満を防ぐことが、最近の研究で明らかになっています。

内臓脂肪の減少・小型化

実験ラットを3ヶ月間自由摂取させた後、
腎臓周囲の白色脂肪組織を取り出し、面積を測定。

※ Fujikawa t., et al., J. Nut. Sci. e1-11 (2012)より改編.

方法
4週齢SD系雄性ラットを1週間予備飼育した後、被験試料を添加した35 % 高脂肪食を90日間自由摂取させた。
結果
杜仲葉エキスとアスペルロシドのグループは、高脂肪食だけのグループと比較して、内臓脂肪が有意に減少し、内臓脂肪が小型化する傾向にあった。
杜仲葉エキスおよびアスペルロシドを摂取した群は、高脂肪食群と比較して血中のアディポネクチン増加、TNF-αの低下が認められ、改善される傾向にあった。

日本杜仲研究会 第7回定期大会

アスペルロシドで悪玉ホルモンを減らす

内臓脂肪が溜まり過ぎた状態が続くと、脂肪細胞から分泌される善玉ホルモン量が減るだけではなく悪玉ホルモン量が増えることが知られています。
アスペルロシドは、内臓脂肪を減らすことにより脂肪細胞から分泌されるホルモンを正常な状態に引き戻すことがラットを使った実験で証明されています。

善玉ホルモン「アディポネクチン」の増加

善玉ホルモン「アディポネクチン」の増加の図

悪玉ホルモン「TNF-α」の減少

悪玉ホルモン「TNF-α」の減少の図

研究報告者

日本杜仲研究会 理事
鈴鹿医療科学大学 薬学部 教授
三重大学 医学部 客員教授

医学博士

藤川 隆彦